コンビニ強盗

第1話 プロローグ

おあつ
はある秋の夕方、ひとり迷っていた。
そう、彼女は、ある
イベントの参加費をどこから、と
あぜ道を歩いていたのだ。
(この道は、以前、鴨をやってしまった道だ!)
そのとき、
おあつはひらめいた。
そうだ、
コンビニ強盗をしよう、と
そこまで来たら、あとは実行あるのみだ....


第2話 動機

おあつ
は三河の、とあるコンビニの前で悩んでいた。
「人としてこんなことでいいのか」・・・と
しかしそんなことを言ってられない!
世間はいつもそうだ!
私に何をしてくれる!
「同情するなら、金をくれ」
そんな言葉を吐いた子供がいたことを
世間の人は覚えていないだろう!
「これは大儀だ!まちがいない」
そう思った
おあつは静かに水色のコンビニのドアを、
勇気を出して押し開いた


第3話  ためらい

おあつ
は、コンビニに入った。
「いらっしゃいませ」
店員の明るい挨拶を聞いた瞬間、彼女の
理性が動いた。

「人として、間違っている」

いつもと同じように、何も買わない(買えない)まま、
店を出る、
おあつであった。

しかし、外に出て、また来た道をあるく、
おあつ

風が吹き、彼女は現実に戻った。

「やっぱり、
金がない」


第4話 決意


おあつ
は思い悩むうちに家まで帰ってきていた。
ダンボールでできているそれは、確かにおあつにとっては家だった。

トゥルルル…

おあつの携帯が鳴った。

「もしもし、
おあつですけど。」
「あ、おあつ〜?今日、多摩川の上流まで来たんだけど、飲まない?」

声の主は、
おあつの上司のひげアザラシだ。

「で、でも今日は
お金が…。」
「お前、
金があるときあったっけ?とにかく来いよ!おごるからさー。じゃ!」

電話が切れた。

「あの人と飲むのいやなのよね〜。
説教するし、次の日になると覚えてないし…。」
その瞬間、
おあつの全身に電流が駆け抜けた。

「次の日覚えていない…。!」

これは使えるかも。
おあつは踵を返し、ふたたび水色のコンビニにむかって歩き始めた。


第5話 ヒゲと狼

様々な思いで賑わう飲み屋街の中で
おあつは思考を巡らしながら歩いている

あっちのタクシー乗り場では酔っ払いが
「明日行かねぇ〜からなぁ」と罵声を飛ばしている

待てよ・・・

ヒゲ
は来た時間は覚えているが、帰りの時間は分からない・・・
まずは
ヒゲとのアリバイを作らねば!

ヒゲは来た時間は覚えているが、帰りの時間は分からない・・・
行く店も
ヒゲが初めての店のほうが良いな

ヒゲは来た時間は覚えているが、帰りの時間は分からない・・・
覚えさせないようにするには
焼酎お湯割り+梅入り作戦だな

ヒゲは来た時間は覚えているが、帰りの時間は分からない・・・
タクシーに同乗して帰る必要があるな

おあつは何度もイメージトレーニングを繰り返した

「済まねぇな、あんたに恨みは無いんだけどね。さて、まずはどの店で飲むか・・・」
そう呟いた
おあつは、路地裏から光を探し求める一匹の狼となった


第6話 聖戦のゴング

○○日19時55分  VITZビル前

愛環の高架下からケッタに乗った
ヒゲが現れた
いつものように「タマちゃん偉いねぇ~自転車乗れるんだぁ」
と思えない自分がいることに少し笑えた

ヒゲが寒空の下、交差点の反対側に
手袋を片方しかしていないおあつに気が付いた

おあつ、早いね〜気合入ってるじゃん」
「いつも通りっすよ〜」
(そりゃ、そうさ今日はね・・・)

「8時だし、行きましょうか?」
「どこに行くんだよ」
「最近できた沖縄料理【わらい場】ってところにしましょう」
「今日はやるじゃん」
(あぁー、やるともさ)

○○日20時01分  VITZビル前

黒い大きなドアを肩越しに押し開けて
カウンターの端の目立つところに腰を落ち着き
戦士の顔つきで
おあつは「生中、2個お願いします」

さぁ!始めようか!

今、
おあつの心で大きく、それでいてしつこくない
聖戦のゴングが鳴り響いた


第7話 2人の影

そこから先のことをすべて知っているのは、
おあつ一人だろう。
ヒゲ焼酎梅割りにオーダーを変えたとき、おあつの眼光はひときわ鋭くなった。
しかし、その日の
ヒゲは結構調子がよく、なかなか酔わなかった。
(はやく酔いつぶれないかしら…。)
おあつは少し焦っていた。

「おれ、ちょっとトイレ」
「あ、電話だ…。ちょっと話してきます。飲んでてください。」
「うん。オッケー。」

足取りが少しおぼつかなくなってきた
ヒゲの背中を横目に見ながら、
おあつは鳴ってもいない電話をポケットの中に握りしめ、店の外に出た。

街に吹く風は冷たかった。
それは世間の冷たさだ、と
おあつは思っていた。
酔っ払いが増えてきた街を駆け抜ける
おあつ
すると、一人見慣れた男がマラソンしていた。
いや、人というより
マメ

おあつの姿に気がつき、先を急ぐおあつの前に、マメが立ちふさがった。

「今一緒にいる人は、
なんでもないんです!本当なんです!!」
「??」
「とにかく
秘密にしてください!!!」

よく見ると
首に鎖がつながっており、その先にいるのは、ハゼ
まぁ、いいか、と
おあつは、水色のコンビニを目指し、再び走り出した。

しかし。
その
おあつの背中を見送りながら、ハゼはあごをしゃくって合図した。
戦慄しながら、うなずく
マメ

おあつに、新たな危険が、迫っていた。


第8話 悪夢

はっはっはっはっ・・・

おあつは走った

空気が冷たい

吐く息が白く頬の横を流れていく

はっはっはっ・・・

そのころ「わらい場」では、ほろ酔いぎみの
ヒゲ
大忘年会で披露すべく芸の練習に余念がなかった。

おあつのやろーおっせーな、せっかく俺様の芸を見てもらおうと思ったのに」

「あっ!にいちゃんちょっと見ててくれよ!」

たまたま通りかかった店員は、
から揚げの盛った皿を片手に立ち止まった
店員はスーツを着た喋るアザラシに少し驚いたが
話のネタになると思い、
そのスーツを着た喋るアザラシの相手をしてやることにした

「じゃーいくぞー!あっかんべぇー」

思わず店員は拍手をしそうになったが

「あっ!それ、よくやってるやつですね」

ヒゲは焦った(やばい他にこの芸をやる奴がいるのか・・・)

「じゃっ、じゃぁ、これはどうだ!」

ヒゲはテーブルの上にあった割り箸を器用に持ち
舌べらを割り箸で挟むと

「めんたい(コリッ)・・・
痛っ!!」

激痛
が口の中を走った
割り箸には噛みちぎれた
がはさまっている

「凄ーぃ!お客さん。本当に凄い芸ですね」(ニコッ)

店員は営業スマイルでその場から去ってしまった。

「おあふー、はふへへー!」(おあつー、助けてー!)

ヒゲの血だらけになった口から発せられた助けは
週末の騒がしい店内にかき消され、
おあつの耳には届くはずもなかった。


第9話 Let's GO!

ヒゲ
が負傷したのと同じ頃・・・
おあつはついに目当てのコンビニにたどり着いた。

「見てらっしゃい!あたいは今日、伝説を作るのよ!」と呟き
暗い豊田の街に光々と輝くコンビニのドアを押し開いた。
レジ店員は一人でpipipiとバーコードを通している、
弁当の品出しの店員は賞味期限を調べるのに必死だ。

客は繁華街の食事時なのか、誰も居なかった・・・

おあつは短大時代にファ○マでバイトをしていたので
彼らの行動パターンは熟知している

レジの上にカラーボールは無い。
カメラは端に2台、レジには1台!
しかし片方のレジに向いているカメラは
店員は写るが客は写らない・・・
典型的なチョンボセキュリティだ!

「ククク、豊田じゃ、ここだけなのよねぇ〜」

お菓子コーナーで
ザクのフィギアを手に取り、
品出しの店員の動向を鋭い眼光で見つめた。
(早く倉庫に取りに行くのよ!行ってよ)
そんな 
おあつの思いを察したのか品出し店員は
空になった箱を抱えてダルそうに倉庫に向かった。

おあつは同時に人目につかないように
ザクを片手にレジに向かった!

「いらっしゃいませー、お待たせしました」

レジ店員の笑顔がついに恐怖に変わるときが来たのだ!


第10話 決行

「これ、お願いします。」

ザクのフィギアを店員に手渡しながら、おあつ
これまでに感じたことのない緊張を感じていた。
ひょっとしたら、この店にいる人たちみんな、いいえ、
この街の人たちみんなが、これからあたいがすることを知っているのでは…。
そう思いながらスキを伺っている
おあつの顔からは、ツヤが消えていた。

ピッ…。

「298円で…」

「金を出せ!」

一気に店中に緊張が走った!
何が起こったかまったくわからない店員。
さらに、
おあつは会社の備品のカッターナイフ(ちょっとさびてる)を懐から取り出して店員に突きつけた!
店員は蒼ざめて声を上げることすらできないでいる。

「はやくしなさい!」
「は、はい…!」

店員はガタガタ震えながら、レジのふたを開けた。
レジ台から身を乗り出すようにして、店員を押しのけながら、
おあつはそこに見えている1000円札の束をわしづかみにした。

「なんで2000円札がないのよ!
ねこパンチ男にあげられないじゃないの!」
「あ、あまり流通してないんです!」
「ついでに、マルボロライトも1箱よこしなさいよ!」
「300円になりま…」
「払うわけ(払えるわけ)ないじゃないのっ!!」

おあつはすばやくレジ台から離れると、カッターナイフをかざしながら
店内を見渡し、叫んだ。

「いい?警察に連絡するんじゃないわよ!
 カラーボールがないことだって、お見通しなんだから!」

急いで金額を数えるおあつ。普段持ったことのない大金だけに数えるのが大変だったが
偶然にもちょうど
5万4000円あった。

「これで大丈夫。」

コートのポケットに巻き上げた金を突っ込んで、
おあつは店の外に走り出た。
街を吹き抜ける風はまだ冷たかったが、今の
おあつには心地よかった。
おあつは今、明らかに勝利を噛みしめていた。

(さぁ、あとは急いで
ヒゲアザラシの元に帰るだけ…。)

おあつは、完全犯罪成立に向けて走りつづけていた。


第11話 未確認飛行物体

おあつ
は走っていた。
走って、本当はもう家に帰りたかった。
おあつは本当に疲れきっていた。
精も根も尽き果てるとはこのことだろう。
でも最後にもう一仕事しなければならない…!
おあつは‘わらい場’に向けて走っていた。

突然、ひときわ強い風が吹いた。
押し戻されそうな強い風!

その瞬間、
おあつの視界が全くなくなった。
目にゴミでも入ってしまったのだろうか?と、
おあつはあせった。
コンタクトにゴミなんか入ったら…。

「ヘ、ヘックショイ!」

なぜか
おあつは急に鼻がムズムズして、くしゃみがとまらなくなった。

「もう!何かしら!?」

うっとうしい目の前を払いのけると、ぱっと視界が開けた。
その途端に遠くのほうから、大慌てで駆けてくる男の姿が見えた。

追っ手か?あせって
おあつは身構えた。
男は頭を必死に隠しながら
おあつのそばまで駆け寄ると、
小さな声で、しかし、強い口調で言った。

「その
、返してください!早く!人が見てる!!」
「髪?」

手に握っている物体をよく見ると、どうやらそれは
ズラらしい。

「もう!
髪型がくずれちゃうじゃないですか〜!
 乱暴に扱わないでくださいよ!」
「あ、はい。すみません…。」

おあつが手渡すと、ズラ男は慌ててズラを装着し、
何事もなかったかのように去っていった。
しかしその後姿は、どうみても髪がボサボサだった。

「あら、あの人、肩のところにしっぽみたいな…。」

それがUSBケーブルであることを、
おあつは後々知ることになるのであった。


第12話 予想外のアリバイ

おあつ
は息を切らせながら「わらい場」に帰ってきた。

カウンターでうずくまっている
タマヒゲを見つけると
トイレから出てきた仕草をしながら近づいて行った。

「いやー大渋滞でしたよ・・・トイレ」
「まったく、増設して欲しいですよね」

ヒゲの返事が返ってこないことに、おあつは気が付いた。

どうしたんだろ?いつもなら
「遅ぇーーーーよ、さっさとしろよ」と
ヒゲをプルプルさせながら絡んでくるはずなのに・・・

カウンターの上には焼酎お湯割りに梅干を入れすぎたのか?
真っ赤な焼酎グラスが転がっている
あら?梅は何個入れたのかしら?

おあつヒゲの顔をマジマジと見つめて
タオルで口を押さえて動けない
ヒゲにやっと気付いた。

「どうしたの?
ヒゲさん!」

「助うけてくれほー、おふぁちゅ」

???さっぱり分からんが、口を怪我したのかしら。
口から明太子がブラーーーン。
明太子?じゃないわよねぇ?
「ありえないわ!怪我してるじゃないのよ!大変!病院行きましょう」
「あたいがずっと一緒に居ながら!なんてことかしら」(-_-メ)ニヤ

気にするなという感じで
ヒゲは手を振りながら
ヒゲは今にも死にそうな顔をしている

酒でフラフラしている記憶のあいまいな
ヒゲを肩に背負い
いつも通りに
ヒゲの財布で支払いを済ますと、
足早にタクシーに乗り込んだ。

「運転手さん、一番近い
動物病院にお願いします」

ピピッ、ブウウゥウーン


第13話 アガリ

おあつ
ヒゲを病院経由でホテルまで送り届けた。
まんまとアリバイを作り上げて上機嫌になっている

一人になったタクシーの車内でおあつは財布を取り出し
真剣な面持ちでアガリを数えた。

諭吉が5人に・・・漱石が4人・・・

まぁ、なんてすてきな競演なのかしら!
あの企画の参加費が2万4000円だから・・・
3万は余るわね。貯金しようかしら?

ハッ!ここで一発、
王様の借金を返済して
チャラにしておくのも一つの手よね

アタイだって、やるときはヤルんだからって所をアピっとこう。

そんな思いをアレコレやっているうちに家に辿り着いた。

明日は活躍しなくっちゃ!
おやすみ、諭吉・・・


第14話 ローカルニュース

朝日が昇り、
おあつのやる気も上昇気流に乗ってきた頃、
王子はトヨアケの布団の中で目が覚めた。

「あー、今日も通勤地獄か・・・」

そそくさと用意を整えて、ウイングROADのエンジンをかけ
左右の
確認もせずに駐車場を出発した

いつもはCD、MDを車内で聞くことが多いのだが
渋滞の信号待ちが長すぎて
「なんか交通情報やってるんかなぁ」
そう思い赤いイルミの輝くCARステレオをZip-FMにあわせた

♪足元に〜からみ〜付く〜
  赤い闇を蹴っーーーて〜♪

何なのよ、やってないじゃないのよ
(怒)

♪続いて愛知県内のニュースをお伝えします。
昨夜未明、愛知県トヨタ市内のコンビニエンスストアーで
黒いジャージ姿の女と思われる人物が
現金
54000円ザクタバコを奪って逃走しました。
トヨタ署の調べでは、犯人は・・・・・・・・・♪

「あらー、ここも怖いわね。早く
お婿に行かなくっちゃね」

そうこう言ってるうちに白い車はT*Oに辿り着いた


第15話 返済

両ちゃん
王様は朝からT*Oでまったりしていた。
王様〜なんか事件とかないんですかねぇ」

その横で
ワラビはビクビクして固まっている。
つい先日、この二人にはめられて
反省文
デッチ上げられたばかりだからだ。

「おはようございま〜す」
王子は相変わらずのご機嫌で職場に現れた。

数分後、
おあつがツヤツヤしながら現れた
今日も水色のシャツを着て、
髪をなびかせながらさっそうと歩いてくる。

席に着くか着かないうちに、
おあつは切り出した!
王様借金返済します。収めて下さい」
ことのほか大きな声で言われたので
王様はガラにもなくビックリしてしまった。
「おぉ、どうしたんだ。
ボーナス払いでいいんだぞ」
普通に返されては面白くないけど、まだあるし・・・いいか。

「いえ、大丈夫です。忘れないうちにと思って・・・」

王様は手渡された3万円を数えながら、
「3万円ね」と返事をした。

「そうそう、週末は
24000円くらいだからね」
両ちゃんは心配になりながら週末の宴会料金を伝えた。

「任してよ、ほら!軍資金はあるよピッタリ」
王様、王子、両ちゃんは声を揃えて
「おおお!合計
54000円も持ってたの!?」

おあつは大変得意げである!鼻高々である!
(ほらほら!驚きなさい下々達よ)

・・・

「ハッ!!!」
そのとき
王子は何かに気がついた!!!


第16話 事件発覚

悔しがる
王様両ちゃんの脇で、王子が神妙な顔で口を開いた。

「昨日、トヨタで
コンビニ強盗があったらしいんですよ。
 被害金額は
54000円ってラジオで言ってた」
おあつのツヤが少し輝きを無くしていく!

おあつ、昨日どこにいた?」
王様は厳しい口調で言い放った

「えっ、
ヒゲさんと飲んだましたけど!」
おあつのツヤがますます輝きを無くしていく!

両ちゃんは電話を取り出し、友人の無実を信じながら聞いてみた
「もしもし?
ヒゲさん!昨日はおあつと飲んだんですって?」

「そうなんだけど、昨日舌かんじゃってさ・・・カクカクシカジカ」
どうやら、
一命おあつに救われたらしい!

ピッ!
両ちゃんは無実を確信したのか、
電話を最後まで聞かずに切って
おあつを見つめた

「ねっ、アリバイあるでしょ?」
おあつのツヤは完全に干からびている!
うっすら汗が額からアゴのラインに沿って滴り落ちた。

どう贔屓めに見ても怪しい反応だ!
3人は無言で
おあつの犯行であることを黙認し、
そっと心の中でネタを暖めておこうと思った。

第17話 

週末のAM9:00

トヨタ出発組はT*Oの駐車場に集合していた。
しかし、
おあつはまだ来ない。

その間に
汚野っちワラビにコトの一抹を説明し始めた。
「実は、今回は色々事件があったんだ」

ロザリオのこと(後でさらに面白くなる途中段階)
借金返済のこと
そして・・・
 
コンビニ強盗のこと

王様はさらに続けた
「だがな、俺らだけでもわかってやろうじゃないか」

二人は生きてゆく為には、難しい問題を個人で抱えてる
現実に涙が出てきそうになったのをかろうじてこらえた。

そしてホテルから徒歩2分なのに、
おあつは車で現れた!
(そう・・・やった!カモ編で活躍したあの車である。)

全員、集合!
なんとか予定通りのメンバーで宴会に出発することができた。

皆、事件のことは、もうネタにしている。
おあつも伝説を作れたことにホッとしている。
結果オーライ!

楽しい宴会に向けて
汚野号は紅葉の美しい
ハイウェイを一直線に東へ駆け抜けて
やがて小さな点となり消えて行った。

耳をすませば聞こええてくるのかもしれない。。。

「さすがアタイよ〜!!!」ってね。

おわり


あとがき

そこまでして宴会に参加する心意気だけは
世の中の
「俺、金無いんで宴会行きません」
などという人間とは違い、確実に偉いと筆者は思う。

今回の事件はそろそろ時効を迎える(都合上)

しかし、
おあつの伝説は始まったばかり!
彼女の伝説は他のコラムでお話することにさせてもらいます。

皆様も彼女の活躍を期待していただきたい
ほら、あなたの後ろに
おあつが迫っていますよ!

でわ!また!

2004年7月9日

   著者・・・
おあつ

この物語は03年01月より
**新聞の天声慎吾で掲載されたものです。
時効を迎えておりますので
関係者へのご連絡はご遠慮下さい。(おあつ人道支援基金財団)