特許

特許・実用新案の話である。
池○物産(今後IBC)では技術部門の社員にノルマを与えていた。
毎月2件の立案である。
もちろんシート・内装に関してがメインである。
組長の結果としては国際特許1件、国内特許4件、実用新案56件を出した。

が、この中のほとんどが「なんじゃこりゃあ!!」である。
特許・実新のものとしては「ただ、2つの機能を足しただけでなく付加機能のあるもの」というのが前提である。
鉛筆と消しゴムを合体しただけでは特許・実新にはならない。
たとえば、組長の専門である機構部品での事例をお話してみよう。
シートのスライドについてだ。
一時、メモリーシート(ポジションを覚えている)という物が出てきた。
いまでは、マイコンでチョチョイであるが、当時はいろいろ考えた。
スライドの中にオルゴールを仕込み、音でポジションを判断する、というものである。
笑っちゃうものである。
が、これをまじめに公開し、審査請求をし、権利と出来たのである。

特許・実新には基本部分と周辺部分とがある。
これが特許戦争になるのだ。
基本部分がたとえばA社が持っているとしよう。
B社はそれに付随する周辺特許を取り続けるのである。
結果、A社は商品化しようとするとB社のどこかに抵触する、ということで売り出せない。戦争状態である。
和解としては、A,B社でともに製品を作って売り出し、おたがいのロイヤリティを2分するというのが一般的である。

2004年7月28日