愛車(1)

手書きのナンバーを取り付け準備は整った。
(って、完全に違法ジャロ!!!!)

まずは’恐る恐る’近所を走り回る。
当時は「原付」どころか「自動二輪」もヘルメットをかぶらない時代だった。

あたりまえだが、組長もメットなど、かぶる訳が無い。
近所のおばさんたちの間では有名になった。
「○○君(組長の名前)!バイク乗ってたけど、どこの高校に行ったの??」
「えー、何処行ったのか、しらなーい!あいつバカだから何処も行けなかったんじゃーない??」
「そーねえ、あいつがいけたんじゃあ、誰だって・・・・よねえ」
おばさんどもの会話である。

そんな会話は、派出所の’おま○り君’の耳にも入る。
「あいつ、ついに公道デビューか!!!」
この日からは’組長’vs’お○わり君’が完全なる敵対関係になる。
’抗争’の勃発なのだ。

逃げる、追う、逃げる、追う、・・時々捕まる、、逃げる、追う。である。
カブをくれた兄ちゃんは’間接的に’助けられていたらしい。

’保護観察処分’3回がついた!!!次は’鑑別所’らしい。
良き時代の’児童保護法’にも助けられていた。
幸いにも’檻の中’にはならなかった組長であった。

後年、きちっと’運転免許証’なる物を取得したが、発効日にはさすがに手に出来なかった。
無事に手に出来たのは4ヵ月後の事である。
しかしながら、その間一度も’カブ’に乗らない日は無い、毎日を送った組長であった。

無事免許証を手に入れ、カブの次に手にした愛車はカワ○キの名車’マッハV’であった。
2サイクル空冷3気筒’調子のよい日は無い’バイクである。

’グォゥ、グォーゥ、グォーーゥ、ギャイーーーーンンン!!!’

エンストかウイリーかどっちかのバイクである。
ブレーキなどは’無い’、止まる事は考えて無いよーー!!、である。
正直、今のバイクのほうが’早い’とは思う。(4輪もそうだ!)

が、扱いにくさ、天下一品!!で、止まらないつもり!!ってーのは「あたし、死にまーーす」!!と言ってるアホな奴らの乗る物であった。

幸い’死亡’という状態に陥らず、皆様の前に’酔っ払い’という姿でいられるのも’神様のいたずら’の様に感じている。

このあと、しばらくは’組長の愛車’の話をしていこう。

2004年8月11日