立ちション後に倒れ綱島で行き倒れる

わしは冷酒が嫌いである。
あんな危険な飲み物は売ってはいけない。

その日行きがかり上、冷酒を飲まされた。
ビールじゃなくてもビールと同じペースで呑まなければ
気がすまないのが酒飲みである。

へろへろである。
2月ともなるとさすがに寒い。

「あーしっこしてぇ〜」

わしは自然トイレを探した。

「あったあった!」
畑がある。

わしはそこで用を足した。
・・・正しく言うと、「わしはそこで用を足したはずである」である。

?時間後。

わしは顔にかかる冷たい雨で目を覚ました。
「げげっ!」
畑の中で仰向けに寝ているではないか!

時計を見た。
・・・午前1時であった。

「げげっ!」
「ナニ」が出ている。

体の後ろ半分がドロだらけである。
キカイダーみたいだ。

かすかな記憶を総合すると、用を足した直後にスッキリして
その場にご臨終して即寝したという結論に達した。

翌朝、その畑の水溜りには薄氷がはっていた。

終わり