それでも飲んでゐる(4)
【まいたTちゃんが何故いるの?編】
その日は浅草のどじょうを食いにいこうと浜のオヤジの提案で浅草に遠征した。
どじょう屋が行列してたので、とりあえず他の店で飲み会になった。
Tちゃんがトイレに行くと、浜のオヤジが不機嫌そうに言った。
「あいつなんとかしろよー!やばいよー」
Tちゃんが飲みすぎてジョッキをひっくり返すやら訳のわからないことを言うやら
絡み始めるやら、スパインを語りだすやらで雲行きが怪しくなってきた。
皆も「こいつ、うぜーー」と思っていたに違いない。
「まいちゃいますか?」
・・・おあいそをした。
男4人は店を出ると小学生のように全速力で走った!
無心である。
・・・Tちゃんが遠くで叫んでる
「ま、まってくらはいよぉ〜もー一軒いきましょうよ〜」
みんな心の中で思った。
「す!すまんTちゃん許してくれ!あんたはもう飲みすぎだよ!」
2次会の飲み屋を見つけて入った。
「じゃ、飲みなおしますか!」
「かんぱいーーー!!」
浜のオヤジのご機嫌も直ったようだ。
いつもの飲み会に戻った。
30分ほどして、お客さんが増えてきた。
「いらっしゃい〜」
店長が言った。
・・・入り口には満面の笑みをたたえたTちゃんが立っていた。
「さがしましたよぉ〜」
仕方なく合流した。
Tちゃんはそこでもビールグラスを割った。
おわり