よっぱらいは楽しい!(4)

【だからお前らと火鍋行くのやなんだよ!編】

 

火鍋をご存知だろうか?。

 

鍋が半分に仕切ってあり、片方は白湯スープ、もう片方は鬼のように辛いスープ

が入っていてそこにブタ肉やら野菜やらを入れて食べる中華鍋である。

 

その日は新人の歓迎会であった。

「ぐるなび」で検索して、赤坂に有る「火鍋バイキング&飲み放題!」に行くことにした。

 

よっぱらいにバイキングはヤバイ、の鉄則をわしはすっかりわすれていた。

 

「かんぱーーーい!」

飲み放題なのでジョッキが「たこ屋」並みでも文句は言えないな・・・。

などと思いつつピッチャーを注文する。

ピッチャーが続々運ばれてくる。

 

火鍋のバイキングコーナーには、肉、野菜、たれ類、気になったのが

「辛スープのもと」

・・・入れすぎに注意!と書いてある。

30cmくらいのボールにいかにも辛そうな唐辛子の味噌みたいなのが盛ってある。

真っ赤だ・・・。

 

90分飲み放題の30分が過ぎた。

ピッチャー隊は泥酔である。

笑いが止まらない。

 

アベちゃんが言った。

「も、もっと辛くしまひょうよーーーうひゃひゃ!」

 

悪夢が始まった・・・・・・・。

 

しばらくしてアベちゃんが、何故かフンころがしの転がしているフンみたいな

まんまるにして、真っ赤な「辛スープのもと」味噌をもってきた。

鍋に入れてかき回している。

とてもうれしそうだ。

 

アベちゃんの味見。

「か、すげーかれーーーーーー!!!ひゃひゃひゃ!」

ものすごく辛い・・・。

ブタ肉をシャブシャブすると真っ赤だ!。

 

ピッチャーを頼む。

「とりあえずピッチャー3つ!」

ビールでもなきゃこんなもの食えん!。

 

悪乗りしたアベちゃんが、また「フンころがしのフン」を持ってきた。

「アベちゃんもうやめろよぉ〜」

「いーーじゃないっすかーまだまだ平気っすよーーーー」

「ぽちゃん!」

さっきよりフンの大きさが格段にでかい!

 

まずはアベちゃんの味見。

「うげっ!すげーよーかれーよーー」

実験&無法地帯である。

 

他のテーブルより、スープの色が格段に赤い!

豚肉をシャブシャブすると一面に輪切り唐辛子がくっついてくる。

もう食いもんではない。

 

あと30分だ。

「辛スープのもと」はよっぱらいの格好のおもちゃと化していた。

 

「ぴちゃん!!」

「ぽちゃん!」

 

大小さまざまな大きさの「辛スープのもと」が鍋に沈んでいく。

「とどめっす!ひゃひゃひゃ!!」

アベちゃんが直径5cmくらいの「フン」を投入した。

 

「どぼん!」

・・・この鍋は終わった

 

半分は白いスープだったはずなのにどっちも真っ赤だ。

 

あべちゃんが、

「みんな1回ずつ食ってから終わりまひょうよ〜!」

・・・こいつは味覚マヒか!

 

肉を食ってるのにセキが出る・・・。

唇が痛い!

 

こうして悪夢のよっぱらい火鍋は終わった。

 

次の日はう○こに行くことが出来ないくらいの状態であった。

新人の女の子は「下痢してます」と恥ずかしそうに言った。

 

おわり