だ、だれかコイツらのビールを止めてくれ!(5)
【わし、首都高でゲロる編】
日本橋から銀座に遠征である。
大ジョッキ飲み放題とくればどこだって行く。
絶対もとがとれるからだ。
浜のオヤジと飲みに行くと、大ジョッキ平均800円×10だから最低8000円は要る。
それが、呑み放題だと3500円だからかなりお得だし安心して呑める。
こんな幸せなシステムを作ってくれた銀座ライオンに大感謝。
ふつーに呑んで大笑いして飲み会が終わった。
「さて帰るか」
わしはフォーサイト250ccにまたがり首都高にのった。
カゼが心地よい。
が・しかし、わしはよっぱらいである。
・・・分岐を間違えた。
でも酔っ払っているから平気である。
「いつかは帰れるさー」
と変なサザンの替え歌を口ずさみながらわけのわからない首都高を走った。
と、突然わしの胃袋が
「もーやだよー、はいんないよー、はいると思ってたけどむりだよー、ごめんよー」
といってビールを戻してきた。
いっぱいいっぱいガマンしたがもう限界である。
頭の中は走馬灯のように今日のビアガーデンの思い出がよみがえる。
「1リッター×10は10リッター!」
換算もした。
換算が終わった瞬間
「10リッターはむりやろーーーーーー!!」
とゲロが怒涛のように出た。
バイクを止めてゲロなんかしていると超怪しいではないか!
首都高警備隊のえじきである。
わしはゴールド免許なんじゃ!
飲酒運転ミエミエじゃあないか!と酔っ払い判断をした。
その瞬間!!
「げろげろげろげろげろげろげろげろげろげろげ〜〜」
80kmのバイクを運転しながら思いっきり約10リットル分のビールゲロをぶちまけながら
フォーサイト250ccは首都高を走りぬけた。
・・・絶対そのほうが怪しい。
ゲロのあとの爽快な気分とは裏腹にバイクも服もゲロまみれである。
月がきれいである。
それでもわしは走り続けた。
あやしまれないために!!
ずいぶん走った。
何故か・・・東北道入り口・・・の標識を見て家路についた。
次の日バイクをみてぶっ飛んだ。
すっぱい・・・しかも汚い!
「何故ミラーにもやしが???」
ジンギスカンのもやしである。
おわり