だ、だれかコイツらのビールを止めてくれ!(3)

【浜のオヤジ、年末に振り返る編】

 

「ことしも呑んだね〜」

お笑いのネタのように浜のオヤジが振ってきた。

今年も職場の大掃除が終わり、あとは飲みに行くだけである。

浜のオヤジわしの回想が始まった。

 

「いやしかし、今年はどれだけのビールを呑んだんですかね?」

「オレたち高額納税者だよな」

「いやホントホント」

飲み屋に言ってから話せばよいのになぜか職場である。

 

「大ジョッキ1杯1リッターだろ?」

「そうっすね」

「1回に5杯ずつとして10リッター

リッターで数えんなよってなとこだが。

「週に30リッターだよな」

「月に120リッター???

「1年で1440リッターだよ!すげーよすげーよ」

「ドラム缶で7〜8本ぶんだよ!!!!!」

「すげーよすげーよ」

 

「じゃあさ、ロング缶にして積み上げたらどうなのよ」

 

こんな換算、小学校のときにあったような気がする。

「大阪万博の入場者を立てに積み上げると富士山の○倍!」

「甲子園○個分の広さです!」

というアレである。

 

40男が電卓片手に換算を始める。

飲み屋でやらないのが酒飲みである。

「ロング缶が0.5リッターだから2880本だよーーすげーよ」

「1本20センチとしたら57.6メーターだよ!」

「10階建てのビルと同じだぜ!」

「すげーよすげーよ」

 

ちなみに、浜のオヤジはマジメに税理士さんに

酒の税金なんとかならないんすか

と聞いて

「なりません!」

と言われたことがあるそうである。

 

その数週間後、浜のオヤジの奥さん

「あんたー。このなんだかわかるよねーー」

と言って浜のオヤジ‘飲み会の日カウント’をしていることが発覚した。

50回はゆうに超えていたそうである。

 

おわり