はやくぅー!(4)

【わしの青春編】

 

わしは山口県人である。

もう22年もまえの話であるが、中学の同窓会があった。

さなえちゃんの家でオールドのコークハイとかビールとかでかなり泥酔状態。

 

石井君がトイレでわしを呼んだ。

「はて?石井君はゲロはきにいったんじゃあないかいの?」

 

トイレの戸を開けると石井君が洋式便器を両手で抱え込みゲロ中。

「お、おい見てみぃっちゃ!こ、これ!」

とゲロ姿勢のまま石井君が右手を後ろに差し出す。

石井君の右手には○ン毛が!!

「こ、これさなえちゃんのかもしれんやろーーー!!!」

石井君は最後の力を振り絞ってわしにその毛を披露してくれた。

「よかったなーー!」と励ましてわしはトイレを出た。

 

よく考えるとさなえちゃんのオヤジのかもしれんのに。

でも今石井君は苦しいのにそれで頑張れてるんだ!と思い、言うのはよした。

終わり